目を開けると、赤い結い紐をつけた銀色の鈴と、

何本かの銀髪が落ちているのに気がついた。

武はゆっくりと歩いて行き、鈴を拾い上げると赤い結い紐を解(ほど)いた。

そして落ちていた銀髪を一つにまとめて捻(ねじ)り、鈴の上の部分に通して先を結んだ。

銀髪に彩(いろど)られて、銀の鈴がいっそう光り輝く。

なんとなくこの鈴には、この方が似合っているような気がした。