目が覚めると、時計は三時を過ぎていた。

久しぶりに夢を見た。

広くて薄暗い部屋の中で泣いている夢だった。

周りには何人もの人がいて、みんな同じように涙を流していた。

それでも他の人達は皆、誰かと寄り添っていて、自分だけがひとりだった。

何かが悲しくて泣いているのか、ひとりがさみしくて泣いているのか、

理由などまったくわからなかった。

しばらくすると誰かがぎゅっと抱きしめてくれた。

ふと顔を上げてみると、その人は千珠だった。

彼女も一緒になって涙を流してくれていた。

おかしな夢だ。