家のすぐ外では、金属のぶつかり合う音、老若男女をとわぬ叫び声。

様々なものが断末魔(だんまつま)の声のように響いている。

それでも男はいっこうに構うことなく、燃え盛る炎の中、

もう二度と目を開けることのなくなってしまった大切な人を抱きしめていた。

一生自分が守ると約束したばかりだったというのに……。