延々と新しいティッシュを引っ張り出しては濡らしてゴミ箱に捨てる千珠を、

由加里は微笑みながらずっと見守っていてくれた。

だから千珠は安心して涙を流す。

そして考える。

武はいったいどれほどの涙を流したんだろう? 

自分はこんなにも泣いているというのに。

それでも涙は流れ続けるのに。

そう考えると、また涙が止まらなくなった。

由加里は黙って待っていてくれた。

まだまだ涸れ果てることのない涙が止まるまで……。