「武はねえ、生まれ変わった相手を探してるんだよ。

言ってただろう? 左胸の下にホクロがあって、髪の毛が黒い人だって」

「でも、それなら顔を見ればすぐにわかるんじゃないの? 

そんなに大事な人だったんでしょ?」

「忘れちまったんだよ。顔も声も、姿かたちさえもね」

「そんな……」

「四百年っていうのは、それ程にも長いんだよ」

まるでその長さがわかるかのように、しみじみとレイラが呟いた。