浅草駅で友達と待ち合わせして学校へ向かった。
受付のラウンジでは人が溢れかえっていた。
マークシート型の記入紙をもらって体育館へと移動する。
回る順番は特に決まってないけれど
各クラスごとに初めに行くブースは決まっていた。
萌歌(もえか)と私はクラスが違うため
最初はお互いのところを行ってから合流した。
2つ3つくらい回って長い列に並んでいるうちに
萌歌のクラスの子とも少し話したりして輪が広がった。
すると萌歌が隣のブースに並んでいる女の子に声をかけた。
「紗理奈(さりな)~!」
紗理奈と呼ばれたその子は手招きする萌歌に従って私たちのもとへ来た。
話を聞くと、萌歌と紗理奈は同じ中学だそうで。
「そしたら、紗理奈ちゃんと私も地元おんなじだね!」
って話しながらその後のブースは三人で回った。
ちなみにこの日も夏弥からの猛烈アタックメールは続いていた。(汗)
次の日のHRが終わって教室をでたら紗理奈が私の教室の前で待っていた。
「一緒に帰ろう?」
同じⅡ部で(萌歌はⅢ部)地元も一緒の紗理奈は
話しているうちに趣味も同じと知り、一日ですごく距離が縮まった。
「紗理奈ちゃんは最近ボカロでどの曲聞く?」
「あ、紗理奈でいいよ!ちゃん付けられるのなれてなくて。笑」
「そっか、じゃあ紗理奈って呼ぶね!私のことも美紅でいいから」
こんな風にオタク談義(笑)をしながら帰った。
約束もしてなかったのに私のことを待っていてくれたのが
すごく嬉しくて、もっと仲良くなれればいいな。
とか思いつつ未だしつこい夏弥にものすごい嫌味を含んだメールを返していた。