イケメン上司の恋愛条件【おまけ更新中】

こんなキス、キスじゃない。

・・・

航以外とのキスはキスじゃない。

・・・

ドン。

・・・

こんな時に限って、

誰かとぶつかってしまう。

・・・

「すみません、立てますか?」

そう言って指しのべられた手。

・・・

私はその手には掴まらず、

立ち上がった。

「・・ごめんなさい」


「・・・とも・・こ?」


「・・・航」

・・・何でこんな時に。


「どうしたんだ、その顔?」

「・・・なんでもありません。

お先に」

他人行儀な言葉を交わし、

私は航の横を通り過ぎた。

でも、

こんな私を見て、

航が見過ごすわけもなく、

腕を掴まれた。