そう言ってニコッと微笑んだ男性。

「航希・・・です」


よくよく見て見ると、

男性は意外にも、イケメンだった。


「航希って言うのか?

ママを困らせちゃダメだぞ?」

そう言った男性は、航希の頭を撫でた。

航希は相変わらずキャッキャッと言っている。

4か月だと言うのに、

人見知りする航希が、これほど

他の人に心を許すことが、ちょっと驚きだった。

・・・

「貴方の名前は?」

私の質問に、

イヤな顔一つせず、その人は言った。


「小野寺 龍吾と言います」


・・・小野寺龍吾。

どこかで聞いたことがあるような。

考え込んでいると、

龍吾のポケットから携帯の着信音が。