「そんなこと!・・・ありませんよ」


「・・・じゃあ、いいのか?」



「・・・ええ。

眠るだけなら・・・」


・・・死ぬことを、知ってて、

怖いと思うのは当たり前だと思う。

私なら、きっと普通じゃいられない。

・・・

私が隣にいる事で、

秀人が少しでも、

その恐怖から逃れる事が出来るなら、

一緒に眠る・・・

・・・

しばらくすると、

秀人の寝息が聞こえ始める・・・

・・・

私はなかなか寝付けなくて・・・

そっとベッドから抜け出し、

窓辺に行くと、

夜景を眺めていた。

・・・

ふと、携帯をカバンから取り出した。

・・・

航に、何も言わず出てきてしまった。

ちゃんと無事な事を、知らせなくては。