エレベーターで、5階の

自分の持ち場へ。

ドアを開けて中に入ろうとしたら、

誰かが私の腕をグイッと掴み、

引っ張った。

・・・

「痛い!何するんですか?」

そう言って私を捕まえた相手を

睨み見ると・・・

同僚の、永遠(とわ)だった。

・・・

坂崎 永遠。

同期入社、同じ部署の永遠とは、

何かと気が合って、仲がいい。

…だからと言って、

こんなに思いっきり、

掴まなくても。

・・・

「悪い、強く引っ張り過ぎた」

そう言って軽く頭を下げた永遠。

・・・

私は溜息をつき、

永遠を軽く叩いた。