【航side】

出社したオレは、

片づけなければならない仕事を、

次々にこなしていった。

・・・

いつ何時、

仕事を解雇されてもいいように。

・・・

午後6時。

今日は、秀人は社長室にいると、

宮崎から聞いていた。

パソコンの電源を落とし、

社長室に向かう。

・・・

「どうぞ」

秀人の声と共に、

ドアを開けたオレは、深々と頭を下げた。

・・・

「失礼します」

そう言って中に足を進めていき、

秀人の前までやってきた。


「話があると言ってたが、なんだ?」

秀人の顔が、

いつになく険しい・・・

友子が傍にいないせいか・・・