【航side】

友子の気持ちを聞いて、

ただ驚いた。

・・・

友子は秀人と、

幸せなんだと思っていた。

・・・

オレの事など、

もう微塵も思っていないと思っていたのに、

友子の口から出た愛してるの言葉。

・・・

もう二度と聞けないと思っていた

言葉だっただけに、

オレの中で何かが変わった。

・・・

友子を秀人の元に帰したくない。

そう思い立った俺は、

腕の中で、眠る友子を、

自分の家に連れ帰った・・・

・・・

その間、

何度も友子の携帯が鳴った。

着信は秀人。

…オレは、

携帯の電源を切った。