航の言葉が、

心の中に入り込む。

まだこんなにも航の事が好き、

好きで、好きで・・・

・・・

「愛してないったら、愛してない」

泣きながら何度もそう叫んだ。

・・・

でも、その言葉も言えなくなってしまった。

航の唇に塞がれて。

・・・

しばらく繋がっていた唇が、

そっと離れた。

「・・・友子、オレから離れていくな。

オレにはお前が必要なんだ」


「…もう、私を苦しめないで」


「友子・・・」


「私は航と別れると決めた。

その気持ちはもう変わらない」

そう言った私は、その場から逃げ出した。

・・・

航、航・・・

何度も航の名を

心中で何度も叫んでいた。