それから一週間。

航の下で、何事もなく、

仕事をこなすのは、

苦痛以外の何物でもなかった。

「三浦」

「…なんですか、高橋課長」

・・・

「明日、三浦に辞令が出るそうだ。

…なぜ、秘書課、なんだ?」

一瞬目を見開いた私は、

すぐにいつもの表情に戻る。

・・・

「私がそうしたかったからです」


「そんなに・・・

オレと一緒に仕事をするのが嫌なのか?」


そんなはず、ない。

ただ辛いだけ。


「…秘書課で働くのが夢だったんです」

でたらめな夢だ。

・・・

そんな夢一度だって抱いたことはない。

「プロジェクトからこっち、

徳間社長と親しいそうじゃないか・・・

社長と、何かあったのか?」


「?!・・ま、まさか。

何も、ありませんよ」