「高橋課長」

「…どうした、三浦?」


「お願いがあるんですけど」

「・・・ん?」


「ここではちょっと」

「…じゃあ、会議室に行こうか?」

・・・

航が先に歩き出し、

私がその後に続く。

・・・

会議室の中、

私と航の二人きりになった。

「…で、お願い事って何?」

優しい笑顔で問いかけられ、

胸が締め付けられた。

…この笑顔を、

見る事が出来るのも、

あとわずか・・・


「・・・友子?」

「あの…一週間だけ、

航の家で、寝泊まりしても、いいですか?」


「・・・え?

・・・ああ。同棲する気になったのか?」


「・・・いえ」