目を開けると、

そこには大好きな人の顔があった。

・・・思わず、

顔が緩む。


「・・・何が、可笑しい」

「?!」

・・・その顔を、

航に見られてしまった。


「・・・だって」

「・・・ん?」


「好きな人と迎える朝は、

幸せを、感じませんか?」


そう言う言葉は、

恥ずかしいので、

もちろん航の胸に顔を埋めて呟く。

・・・

航はクスッと笑って、

「…確かに、そうだな」

そう言った。

・・・

一緒に朝食を食べ、

一緒に出社する。

・・・

周りは、どこかで会っただけだとしか、

思ってないようで、

何も言われなかった。