「杏…プログラムは?」


「これです」



私は言われるままにバックからプログラムを取り出す。




「…開会式にすぐにかけっこか・・・」



孝典さんは躊躇した私を気遣ってるのか積極的に動く。




「えっ!?藤ヶ谷課長!!?」


隣のレジャーシートに座っていた若い男性が孝典さんに話掛けて来た。





「お前は…加藤…」




「…藤ヶ谷課長って…独身じゃあ?」




「…彼女の子供を観に来たんだ…」




会社の部下らしい…