「優那ぁー!!」
『絢美かぁ…』
呆れたように私がいうと、
「なにその言い方ぁー!」
可愛い声で絢美がいってきた。
入学式の日から
私と絢美は意気投合して、
親友になった。
人見知りな私にとって
絢美の存在は大きかった。
『ねぇ、絢美。宮園優先輩ってしってる?』
興味本位できいてみると、
「あー、テニス部の部長だっけ?
てか、男に興味ない優那がなんで?』
先輩、高校でもテニスやってるんだ…
「優那?」
『ん?あぁ、なんとなく気になっただけぇ〜』
そうごまかすと、
「ん〜?優那、嘘ついてるでしょ?」
ば、ばれた!?
『実は…』
私は絢美に全部話した。
同じ中学だったこと、
片想いだってこと、
忘れられずにいるってこと。
話をききおわると、絢美は
「告っちゃえばいいじゃん。」
『できたらとっくにしてるよぉ〜』
はぁ…
「じゃあ、ちょっとずつでいいから話しかけてみたら?
振り向いてくれるかもよ…?」
『う、うん!がんばる!』