少し錆びた重たいドアを開けると、雲ひとつない空が広がっていた。



「んーっ!気持ちいいね!」

「うん。たまには外もいいかもな」

「そこに座って食べよう」



俺たちは、ベンチに座って弁当を広げた。



「あ、礼央、またパン?」

「ああ、母さんがまだ寝てて」

「そっか」



俺は、ガキの頃に両親が離婚して、母親に引き取られた。


原因は、母親の男遊び。

今でも男遊びが酷くて、ホスト、ホスト、ホスト…。
いつも帰ってくるのは朝だから、俺の弁当なんて作ってくれるはずもない。