―――ガラガラ…



「おい!お前、大丈夫か…」

「え、あなた…屋上の……」



どうしてここに…?
今、授業中だし、それにこの人が私を心配する意味なんてないはず。



「教室から見てたんだ。相当強くけられただろ」

「…関係ないです」

「お前になくても俺にある」



目の前の男の人は真っ直ぐに私の目を見つめてくる。
なんの曇りのないきれいな目。

そんな目に汚い自分が写ってるのを見たとき、我に返った。



「教室に帰ってください」

「何で帰らなきゃいけないんだよ。俺が勝手に上村を心配してここに来てるんだ。上村には関係ない」