「上村、保健室行くか?」

「…はい、」

「あ、あたし付き添います」

「ああ、頼んだぞ」



すると、原田さんが私の腕を肩に回した。



「いいって言ったじゃないですか。それに…離れてって」

「あたしだって離れたかったわよ。でも、もう見てらんなくて。」

「あなたまで目、付けられる」

「別にいいわ。あたしは、あなたみたいに弱くないもの」



そう、私は弱い。
「やめて」も、言えない。

ただ、時間が過ぎるのを、行為が終わるのを待つだけ。

でも、原田さんは強い。
私も原田さんみたいに強かったら…。