善いヴィッチ

しきりに遠慮する氷室さんだったけど、同じ飼育委員のよしみというか何というか。

僕は氷室さんと共に学校近くのスーパーまで向かう。

制服のまま買い物籠を手に取り、店の中へ。

「ちなみに、晩ご飯のおかずは何にするか決まっているの?」

僕が問いかけると。

「うん」

コクリと頷く氷室さん。

「筑前煮…得意なの」

「…………」

女子学生の得意料理が筑前煮って…。

ババ臭いな…。