「お疲れ様です」 「あー、美月ちゃん!お疲れ!」 店長に軽く頭を下げて、店の出入り口をくぐった。 22時に上がるのは、私だけだったらしい。 途中、常連さんに絡まれながらも、何とか自分の仕事を終わらせることが出来た。 仕事をしながら考えていたのは、雨宮家のこと。 これからのこと。 全部が漠然としていたけれど、ぐるぐると考えていたら、止まらなくなった。 そして、もうひとつは… まーちゃんのこと。