欲しかったCDがあったわけじゃないから、ランキング順に並べれた棚を眺めていた。
上のほうに、好きなアーティストのシングルが見つかった。
手を伸ばす。
すると、横から誰かの手が伸びてきて、
そのCDを取った。
「あ」
「これ欲しかったの?
お嬢ちゃん」
下卑た笑みを浮かべてCDを持っていたのは、年上と思われる3人のグループ。
「は、はあ……」
何と言えばいいか分からず、間抜けな返事をしてしまった。
「1人? ちょっと遊ばない?
このCD買ってあげよーか」
「あの、いいです」
「そんなこと言わないでさ、
コイツに買ってもらえよ」
「はぁ? いやだしぃ〜」
ぎゃはは、と下品な笑い。
どっか行こう。
と思ったけど、怯んでしまって動けない。
「そうだ、お前、これ持って店出ろよ」
そいつは、あたしに向かって言っていた。
「え、え?」
「レジ通んないでいいよ。
俺、これ欲しいからさ。
ね、嫌?
なら遊ばない?」
ニヤニヤした顔。
気持ち悪い。
思わず1歩下がった。
トンっ
何かにぶつかった。
そして、そのまま腕を回された。

