風に恋して





「陸斗は…いつ、目を覚ましますか?」



そうたずねると、医者は暗い顔をした。



「今かもしれないが明日かもしれない。


もしかしたら…目を覚まさないかもしれない。」




陸斗の意志によるって事…だよね?



「あたしに…出来ることは、ありますか?」




「陸斗君に…呼びかけをしてあげなさい。


そうすればきっと、目を覚ますから。」