風に恋して





「先生…もし、救急車が遅れてたら…?」



少しの沈黙が流れた。



「恐らく…陸斗君の命はなかっただろう。」



「そう、ですか…。」



「…優衣さん…だっけ?」



「はい。」



一呼吸した先生は話し出した。