風に恋して





「男子ハードル走…結果は…」




練習競技場まで響き渡る、アナウンスの声。


俺は耳をすまして聞いていた。



「ハードル走、第1位…桜川高校1年、長江陸斗さん。第2位……」




陸斗の結果は見事に1位。





「おい聞いたか?」



「あぁ。桜川の1年だろ?」



「そ、長江って選手!!あいつの走り、格好良かったよな。」




陸斗…やっぱりお前は凄い。


俺なんかよりずっとずっと格好良い。