風に恋して




「遙、お先っ!!」



「おぅっ!!頑張れよ、陸斗!!」




陸斗が出るのはハードル走。


続けて俺と100m走。




「陸斗!!」



「あー?」



「絶対、負けんなよ?」



「ふっ…もちろん。お前もな。」



2人の拳をくっつける。



“俺達、ずっと一緒に走り続けような!!”


“当たり前!!
俺達、永遠のライバルだよな!!”






…俺は気付かなかった。


この日が、陸斗と走れる最後の日になるとは──…