風に恋して




「遙は風だから。」



どんなに速くても、風には追いつかない。

…風からは逃げられない。




「うん…。」



「優衣っ!!」



先輩達と話し終えた遙があたしを呼ぶ。



「じゃ、俺は行くな?」



陸斗は向きを変えて歩いていった。