風に恋して





「…だって、手術を受けても死んじゃう確率が半分だよ?


だったら…あたしは手術を受けないで、最後まで遙を見ていたい。」



天風はフッと笑った。



「…遙の気持ちは?」



「え…?」



「遙は、天風の命を賭けてまで自分を見ていて欲しいとおもうか?


んなの、生きてて欲しいに決まってんだろ!?」



そう言うと、天風はうっすらと涙を浮かべた。