あたしはすべてを話した。



病気の事も…遙の事も。



「…そう、か。つらかったよな。
天風、負けるなよ?」



ポン、とあたしの頭に手を置いてから優雅先輩は部室を出て行った。



先輩が出て行ったのを確認して、あたしは部室のロッカーの上にそっと手紙を置いた。



【陸上部のみんなへ】








あたしはこのとき気づかなかった。



この話を、部室の外で聞いてた人がいたなんて………。