風に恋して





頭に昔の記憶がよぎった。




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──…



「ウッ…ヒック……ウゥッ…」



「どうした?」



「ウッ…お母さんがいなくなっちゃった…」


「…泣いてないで、一緒にあそぼ?」



「…お兄ちゃん…だぁれ?」



「俺はね、遙だよ!!」



「…僕、“そう”って言うの。」