風に恋して





「ごめんね遙。

ほっぺ、痛かった?」




切ない微笑みをした優衣は、俺の頬にそっと触れた。



…この頬よりも、優衣の心の方が何倍も痛いはず。




なんで…俺は大切なモノを傷つけるのだろう。



どうして、キミから笑顔を奪うのだろう。