あー…
染み渡るぅ、黄金の命の水が。

オッサンじゃなくても、風呂上がりのビールはサイコー☆


「なぁ。
菜々ちゃんにも、ナニ飲むか聞いてきて。
もう出てるハズだから。」


キッチンからひょっこり顔を出したアンジェラが言った。

菜々はマリーたちとは違い、部屋についているバスルームを使用している。

『マッパで鉢合わせ☆』
なんてエロゲ的ハプニングは、やっぱマズいしネ?

メインバスルームよりはコンパクトな作りになっているが、小さな菜々には充分な広さ。

今のトコロ不満はないようだ。

てか、少しくらい不満や要求を言えばイイのにと思うくらい、相変わらず菜々は謙虚だ。

うっかりシャンプーが切れたのに気づかないでいると、平気で石鹸で頭を洗っていたりする。

いやいや… 言えよ。
15才女子のするコトじゃねぇよ。

おまえにゃシャンプーは必須なンだよ。

今まで菜々が置かれていた状況を考えると、致し方ないコトなのかもしれないが…

もう少しフツーの暮らしに慣れてくれれば、と思う。



まぁ焦っても仕方ないし。
ゆっくり、ゆっくり‥‥‥