bloody mary


「…
俺、カメ○メ波とか出せねェし…」


マリーが呟く。


「…
俺なんか、試したコトすらねェし…」


アンジェラも呟く。

ビミョーな空気の中、視線を絡め合った二人は…


「…ク… ククっ」
「…フ… ハハっ」


同時に声を上げて笑った。

必殺技がなくても。
超人的な能力がなくても。

誰もが誰かのヒーローになれる。

相手を思う、強いキモチがありさえすれば。


「よし、アンジー。
そのヤバいの、さっさと完成させろ。」


少し乱れたルーズウェーブの髪を掻き上げながら、マリーは唇の左端を歪めて笑った。

どこか皮肉そうな、自信に満ち溢れたその表情。

完全にいつもの彼に戻ったマリーを、アンジェラは期待を込めた目で見上げた。


「‥‥‥どーゆー意味?」


「まんまの意味だ。」


マリーは床に座り込むアンジェラに右手を差し出した。