「笑ってないで、真面目に聞けよ。」
マリーの微笑みを見て、アンジェラは口を尖らせた。
ハイハイ。
ゆっくり聞きましょう。
どうやら今日の朝食は抜きみたいだし。
「菜々ちゃんはアンタに置いてかれたくない一心で、依存の壁を壊したンだと思う。
アンタを止めようと、必死で色々細工してたよ。
もう盲従的じゃない。
本気でアンタに逆らってた。」
(本気で殺りにきてたとも言いマスガ。)
マリーは菜々が仕掛けた数々のトラップを思い出し、渋い顔をした。
だが、ツッコめる雰囲気じゃない。
アンジェラのハニーブラウンの瞳は、どこまでも真剣だ。
「だから、考えたンだ。
俺たちが、アンタと一緒にいられるように。
アンタの枷にならないように。
俺にできるコトを。」
「…その結果が、ヤバい毒?」
「そう。
俺は死なない。
菜々ちゃんも死なせない。
俺なら、誰も殺さずにアンタの弱点を守れる。」
キッパリと言い切ったアンジェラの表情は、いつものように柔らかくはなかった。
雄々しく、凛々しく、精悍だった。



