bloody mary


ナニコレ?
ドーナッテンノ?

アンジーくんてば、反乱軍どころか悪の軍団の一員になっちゃったの?!

片手で顔を覆って目眩を堪えるマリーを見つめながら、マッド・ドクターがポツリと呟く。


「ほんとは、アンタを説得するために作ったンだ。」


「…
一緒に世界征服しよーゼ、的な?」


溜め息を吐いたマリーが指の隙間からアンジェラに視線を送ると、彼は極悪な笑みを消していた。

さっきまでとは打って変わった真摯な眼差しで、マリーを見上げている。


「アンタの言う通り、俺には人は殺せない。
俺にとって命ってのは、救うべき対象だから。」


「…」


「例えば誰かに銃を突きつけられたとして、俺も銃を持っていたとして。
やっぱり俺は殺すよりも殺されるほうを選ンじまうだろう。」


「‥‥‥知ってるよ。」


マリーは顔から手を離し、アンジェラを見下ろして微笑んだ。

知ってるよ。
もしかしたら、誰よりも。

だから別れを決めたのだから。

そのままの彼が好きで。
そのままでいてほしくて。