カランコロンッ
『いらっしゃいませー…
って、ニーサンか。
お久しぶりっス。』
「おぅ。
いつも閑古鳥鳴いてンな、この店。」
『失礼な。
5分前まで満席デシター。』
「うん。
ソレ、前来た時も聞いた。」
『えー? そーだっけ?
ニーサン、いつもの?』
「おぅ‥‥‥
や、カクテルはいらね。
ボンベイ・サファイアをロックで。
で、おまえも氷削ってねーで、コッチ来て呑め。」
『へ? 珍しいっスね。
じゃあ…』
カランッ トクトク…
『‥‥‥カンパイ?』
「なぁ、おまえに娘がいたとして…」
『無視か。
そして、子供がいそーな年に見えンのか。』
「例えば、だ。
16のカワイイ娘がヤバい男に惚れちまったら…
おまえ、どーする?」
『とりあえずその男の酒に、毒を混入しますかネ。
…
え? ナンデそんな目で見ンの?
ニーサンのにゃ、入れてねーよ?』