最近と言うより、日本に戻ってきてからマリーはあまり車に乗っていない。
だって、徒歩圏内になんでも揃ってるンだもん。
ぶっちゃけ必要ナイとも言う。
だが、あえて日本で買った。
ナゼなら…
「あんな趣味の塊みたいな車、トラブっちゃいそーで運転できねーよ。
アイツ、アンタの言うコトしか聞かねぇンじゃね?」
唇を尖らせ、マリーを睨みながらロールケーキをガードするアンジェラ。
「安心しろ。
12Vに変えてあるから。
ライト点けても走るから。
ソレ、寄越せ。」
アンジェラを宥めるように頷きかけながら、ロールケーキを虎視眈々と狙うマリー。
さぁ、どーなる?
ケーキの行方。
「マリーさんの車って、ナニか特殊なンですか?」
マリーにそっと皿を手渡しながら、菜々が言った。
その皿の上には、二切れのロールケーキが‥‥‥
マリーの目が輝いた。
アンジェラは舌打ちした。
残念、アンジー君。
恋するオトメにゃ勝てねーよ。
「特殊ってか、古いの。」
アンジェラがむくれながら答えた。



