リビングに入ると、アンジェラがお茶と菜々お手製のケーキを用意していた。
フルーツがたくさん入った、ロールケーキ。
実は今日マリーは、コレにありつくために、おやつの時間に間に合うように帰ってきたのだ。
ほんとは甘いモノはあまり好きじゃないンだケド、気に入ってンだよ、ネ。
菜々の作るお菓子類は。
甘さ控えめで、素朴な味。
マリーの嗜好、どストライク。
言うまでもなく、菜々の思い故の努力と試行錯誤の成果なのだが、真性バカは全く気づいていない。
報われてないコトはナイよ?!
美味しいとは思ってるカラネ?!
負けるな、菜々サン!
「そー言えばマリー、最近車乗ってなかったよナー。
菜々ちゃんが知らないハズだよ。」
ロールケーキを切り分けながらアンジェラがボヤいた。
「たまにはドライブ連れてってー。」
「狭い車内で野郎と距離を縮めてどーする。
貸してやるから一人で行け。」
マリーが一番大きいロールケーキに手を伸ばしながらそう言うと、アンジェラにサっと皿を引かれた。
…イヤガラセ?
食わせろや。



