「…ナンデそんなモン作ってンの?」


軽い目眩を覚えつつ、マリーは靴を脱ぎながら言った。

言いたいコトを言うだけ言ったアンジェラはスキップしそうな勢いで奥に入っていったので、自動的に答えるのは菜々。


「あ…
アンジェラさんに勉強を教えてもらってて、その流れで…
あの、お帰りなさい。」


(ナンダソリャ。
どんな勉強やってンだ…)


うん。

マリーは知らないケド、毒ガスや爆発物の作り方も勉強してマシタYO!

どんな才能開花させちゃう気?

ドコについてンのか見当もつかないような小型発信機なんか開発しちゃって。

ソレを殺し屋で試運転しちゃって。

その上、可愛い顔で首を傾げながら
『お帰りなさい☆』
とか言っちゃうワケだ?

…おそろしいコ!

マリーは指で眉間を押さえて項垂れた。


「え…
あの… ごめんなさい…
私…」


途端に菜々が泣きそうになり、マリーの顔を覗きこんだ。