bloody mary


「コレは?」


「納豆と玉ねぎの中華風サラダです。
あ、ソッチは納豆牛乳スープですよ。」


うん。よくわかった。
間違いナイ。


「…
イヤガラセなンだな?
俺、ナンカしたか?」


「ち… 違いマス!
そうじゃなくて…」


慌てて両手をブンブン振る菜々を、マリーは真意を測るようにジっと見つめた。

鋭い視線を浴び、菜々の頬が急速に色づく。


(どうしよう…)


完全に誤解されてる。
だけど理由を言ったら、思惑がバレちゃう。

どうしよう…

でも、食べてもらわないコトにはナニも始まらない。


「と… とにかく!
食べてみてクダサイ!」


菜々はテーブルの上にあった皿を素早く手にし、マリーの鼻先に突きつけた。

途端にマリーが顔を引きつらせて後退る。

マリーは納豆が食べられない。

味や匂いがダメ、というレベルではなく、もはや存在自体がダメなのだ。