bloody mary


(女子力といえば、カワイさだヨネ!)


鏡の中の自分を見つめて、菜々は力強く頷いた。

手の中には、
『必見!愛されメイク特集』
と表紙に書かれた雑誌。

ドレッサーに並ぶのは、アンジェラに借りた化粧品の数々。

『教えてあげようか?』
と言われたが、それは丁重にお断りした。

女子力は、自分で上げなきゃ意味がナイ。

さぁ、頑張れ、私!

菜々は雑誌を開いた。

むむ?
男性にはナチュラルメイクが人気?
じゃ、このままで良くない?

いやいや、ソレを言ったら終了じゃない。

下地? コンシーラー?
え? ナニ?ドレ?

ファンデーションはブラシで…
え? 首も?

チークはオレンジとピンク…
ん? ドッチも?

ノーズシャドウで陰影…
影まで手作りデスカ?

あぁ、混乱してきた…

アイライン、アイシャドウ…
ビューラー…
って、ナニコレ?! コワイ?!
マスカラ、アイブロウ…
リップコンシーラー、グロス…


(コレで… イイの?)


仕上がった自分の顔をマジマジと眺めた菜々は、鏡の前で首を捻った。