なら、言ってあげましょう。

これ以上ないくらい、ハッキリとネ?


「おまえ、騙されてンだよ。
男の寝物語を信じる女は、可愛いが、バカだ。」


「寝物語って…
私たちはまだ…」


「そか。処女だったな。
じゃおまえは、耳元で夢と愛を甘く囁かれたダケでコロっと落ちる、とんでもねーバカだ。」


少女の目に、炎が蘇る。
般若復活。

…言いすぎちゃったか?


「うっさいわね!!
女子高生買う大バカ野郎に言われたくないわよ!!!」


えー?

押し売りしといて、ソレはなくナイ?

…まー、イイケド。


「おまえ、幾らだっけ?」


立ち上がったマリーが、チノパンのポケットをゴソゴソ探りながら言った。

ココに来た目的を思い出して青ざめた少女が、声を震わせる。


「‥‥‥‥‥10万?」


『まずは、10万くらいから吹っかけてごらん?』

そう教えてくれたのも、確かに彼だった。