なんか… スンマセン。
オトーサン、オカーサン。

いつまでも、変な心配させて。

でも、安心してくれ。

ロクデナシの息子はロクデナシのままだケド、金には困ってねーから。
セビりに帰ったりしねーから。

もう死んだって、知らせるべきか?


(まぁ、俺のコトは置いといて…)


マリーは視線を上げて、生意気な顔をした妹を見据えた。


「おまえ、なんでこんなコトやってンの?」


「…
アンタに関係ナイ。」


マリーの鋭い眼差しから逃れるように、少女は顔を背ける。

家を新築できるくらいだから、家庭が困窮しているワケではないだろう。

こんなに気の強そうな女が、イジメで強請られているとは考えにくい。

遊ぶ金欲しさにパンツは売っても、処女まで売っちゃうか?

なら残る可能性は…


「男か。」


唇の端を歪めたマリーが、バカにしたように言い捨てた。

途端に怒りに顔を赤くした般若が、拳を震わせて立ち上がる。


「悪い??!!」