ハイ。
『妹(仮)』 → 『妹(真)』
デスネ…

両親に蝶よ花よと大切にされていたハズの妹は、処女を金に変えようとするおバカさんに育っちまったワケだ?

ナンデソーナッタ‥‥‥

自らの膝に肘をつき、指で眉間を押さえながらマリーは項垂れた。


「連絡もないから、生きてンのか死んでンのかもわからない。
両親も心配してるわ。」


兄の心、妹知らず状態で、彼女の『お兄ちゃん話』は継続中のようだ。

マリーはふと顔を上げた。


「…
心配? 親が? 兄貴を?」


まじか。

問題ばっか起こすロクデナシの息子がいなくなって、肩の荷が下りたンじゃねーかと思ってたのに…

親の心、子知らず状態?
生きてるコトくらい、知らせるべきか?


「うん。
ウチ、去年家を新築してさ。
私の大学進学も控えてるし、今ヘンな借金でも背負って帰ってこられても困るねーって。」


「…
あー… そう…」


妹の口から飛び出した『心配の理由』を聞き、マリーは再び先程の体勢に戻って項垂れた。