必要、ね。

フツーなら聞かねぇよ。

買った女の裏事情なんか知っても、興醒めするダケだしネ。

だが今回の場合は、必要不可欠デス!


「必要っつーか、そーゆールールだから。(嘘)
ある程度相手のコト知らないとヤバいだろ?
ほら… ビョーキとか?(嘘)」


「ルールなんかあるンだ?
確かにビョーキはヤバいモンね…」


うわ。信じた。
真性バカだ。

コレが血筋ってヤツか?

今すぐナニが始まるワケではないことに安心したのだろうか、少女はマリーと向き合うようにソファーに腰掛けた。


「俺は親はいない。
医者の兄貴と、まだ十代の妹と住んでる。(微嘘)
おまえは?」


「私は両親と。
言っとくケド、家出なんてバカな真似はしてないから。」




彼女基準では、援交はバカな真似ではないのだろうか?


「一人っコ?
兄弟とか… いねぇの?」


「年の離れたお兄ちゃんがいたケド、私が小学生の頃に出てったキリよ。」