「ナニ?」


不機嫌丸出し。
それでもマリーが口を開いたのを見て、少女の目が輝いた。


「ねぇ、オニーサン。
私のコト、買ってくンない?」


「はぁ?」


コレが援交ってヤツ?

あー、ソレで制服なンだ?
オヤジが喜ぶだろうってか?

アホクサ。


「他、当たれや。」


キレイサッパリ興味を失くしたマリーが再び歩きだすが、もうさすがに捕まえられない。
だが代わりに、少女はマリーを追って着いてきた。


「だって…
オニーサンがイイの。
ハゲとかデブとか、真っ平。」


「ワガママ言ってンな。
金払いが良けりゃ、誰でも上客だろが。」


「イヤ。
初めてが臭そーなオッサンとか死んでもイヤ。」


「初めてだぁ?
嘘つけ、コラ。」


「ほんとだって!
お金は確かめてからでイイよ?
処女だから、高いケド。」


少女は軽く走ってマリーの前に回りこみ、媚びた笑顔を見せた。