bloody mary


「あ。
スカーレット、だっけ?」


「そうよ!
なんなの?!
その、今思い出しました、みたいなカンジは?!」


えー… いやいや、だって…

酒場で意気投合したワケじゃない。
逆ナン食らったワケでもない。

この女は、たまたま…


「俺、金払ったよな?」


そう、その辺でテキトーに拾った、コールガールだ。


「ナニよ?! その言い草は?!
そりゃ確かにそーゆー出会いだったケド、あんなに激しく抱いたじゃない!!
あんなに愛し合ったじゃない!!」


知らんがな。

代金分、楽しんだダケ。
愛し合った覚えはねぇよ。

だが、女のヒステリーは放置すると激化するからな。
なんとか宥めて誤解を解いて…

俺はアンジェラに目配せをして立ち上がった。


「わかった、スカーレット。
出ようか。
別の場所で話し合おう。」


「待ってよ!
その女は?!
その女の話も聞きたいわ!!」


ナニややこしいコト言っちゃってンの? この女。