bloody mary


出血は止まった。
多少化膿しながらも、傷は癒えた。

だがその傷痕は、見るも無惨なものだった。
ある部分はひっつれ、ある部分は盛り上がり、まさに雑に縫い合わされたフランケンシュタイン…

着る物もろくにない家に、包帯があるわけなどなく。

結果醜い傷痕は学校中の目に、近所中の目に、晒されることになった。


「アレはヒドかったよねェ?
悲惨すぎて、笑うしかないってカンジ!」


「まじドン引き!
カレシができても、あの傷見られたらソッコー破局だって!」


カワイソー、なんて顔を見合わせるが、二人の女子高生が菜々を貶めて楽しんでいるのは明らかだ。

その証拠に…

突然、菜々の腕が掴まれた。


「え… え?」


狼狽える菜々を尻目に、女子高生たちが細い手首をテーブルの上に押さえつける。


「今どーなってるか、ちょっと見たげるよ。」


(そんな…)


あまりにも無情な宣告に、菜々は茫然と昔の同級生を見上げた。